誰でもわかる!建設業許可を取得する前に、必ず知っておきたい9つのポイントと許可要件について

これから建設業の許認可の取得を考えている担当者の方に向けて9つのポイントと重要な要件を紹介します。これについて知っておけば、自分の会社にとって必要な免許の種類が分かります。

また、そもそもどうして許認可が必要なのかも理解できると思います。許認可の取得を考えたならば、まずは本稿を読んでもらえると概要を理解できると思います。

はじめて許認可の取得を行う場合は、用意する書類や要件の確認に手間を要し時間がかかってしまうものです。行政書士等の専門家に依頼する場合も、自身で行う場合もまずは全体像を把握する必要があります。

本稿を利用して申請の全体像を把握してください。

1. 建設業許可取得に向けて知っておきたい9つのポイント

ポイント1 自分の会社にとって本当に許可が必要なのかを考える

建設業の許認可は何のために取得するのでしょうか。一口に建設業といっても、いろいろな業種があります。国交省の定めた分類によれば29種類の業種に分類されます。それぞれが専門的な工事になりますから、建設業の対象とする工事の幅は本当に広範囲にわたります。

たとえば、29業種の一つである電気通信工事と消防設備工事の内容はまったく違うものであることは、その名称からも容易に想像がつくと思います。また、工事の規模も大小様々です。

一口あたり数億円の規模の公共工事もあれば、個人の依頼により100万円程度の簡易な工事を受注することもあるでしょう。また、工事を行う会社の組織にも様々あります。一か所の営業所で営業を行う場合もあれば、営業戦略上または契約上の制約により、複数の営業所を展開する場合もあります。

このような会社に対して、一律に同じ内容の許認可を強制すると弊害が起こります。許可の種類は「一般」と「特定」、「知事許可」と「大臣許可」に分かれますが、基本的には29の業種別に許可をとることとなっています。

また、軽微な工事に関してもいちいち許可の取得を強制することも合理的ではありません。このため、一定以下の受注金額の工事や、一定の内容の工事に関して許可は不要とされています。許可が不要な工事は下記の三種類です。

1. 専門工事で500万円未満のもの
2. 建設工事一式で1500万円未満のもの
3. 木造住宅の工事で延べ面積が150㎡未満のもの

上記の3つに関しては許可が不要な軽微なものとして定められています。請負契約が500万円未満であれば、一般に小規模の工事といえるでしょう。

また、建築工事一式として受注したものであれば、全体で1,500万円未満であれば同様に小規模といえると思います。住宅工事に関して言えば、上記の基準面積以下のものはごく一般的な住宅になりますのでこれも軽微なものと言うことができそうです。

これらの工事を行わない場合は、許可を取得する必要はないのでしょうか。これについては、必ずしも法令により強制されてはいなませんが取得することをお勧めします。

最近の建設業界の流れとして、下請けや孫請けに至るまで許可の取得を求める風潮にあります。建設業の許認可は、一定程度の工事の専門性と組織の体制について評価をする仕組みといえます。

公共工事や大口の工事を直接受注する大規模な企業はもちろん許可を取得していることと思います。元請けが下請けにも許可を求めるのは、下請としての取引相手にも許可取得を求めることでさらに顧客などへのイメージアップを狙うことができるからです。

また、許認可の取得までには時間を要するという点も挙げられます。最初は、許可の必要のない範囲で営業を行っていたとしても、突然にチャンスに恵まれ一定金額以上の比較的大きな契約の機会が訪れたとします。このようなときに、許可を持っていなければ契約の締結そのものができないのです。

許可取得の代行費用やその後の手続き費用を含めても、数万円から数十万円程度で行える手続きです。すべて自身で行えば、数万円の費用で済ませることもできます。

手間はかかりますが、決して高額な費用がかかるものではありません。これを機会にぜひ検討してみてください。

ポイント2 建設業許可取得のメリットを考える

・対外的な信用

許可取得の手続きは、まさに工事へ専門性をもって対応することができるかということと、会社の組織体制に一定程度の信頼性があるかどうかを確認する作業になります。

建設業の工事は非常に多岐にわたり、各分野では専門性が求められます。これに対応できる専門性を有しているかの確認は非常に重要です。

工事を発注したものの、内容に問題があっては発注者も困ります。工事を間違いなく技術的に遂行できることを確認することは大切なことです。

また、建設業については、一般の飲食業や小売業とは異なり、一契約ごとの取引金額が大きなものになります。代金の収受についても多くの場合信用取引を行います。

貸し倒れや、工事途中での倒産が起こっては取引の安全が保たれません。したがって、管理責任者の経営経験や、一定程度の財産的基礎の確認を行うのです。

晴れて許可を得られた会社というのは、この確認を済ませた会社になりますので対外的な信用が高まります。取引相手としての信頼性はもちろんのこと、人材募集についても威力を発揮します。

他の業種においてもそうですが、建設業においても人材が非常に重要になります。各種専門性を持ったよりよい人材を募集する際には、許可取得済みの会社の方が応募者にとっても安心できるでしょう。

・公共工事受注

建設業の許可を取得すると公共工事を受注することができます。このために許可を取得する方も多くいるのではないでしょうか。

公共工事を入札によって受注するためには、まずは入札への参加資格を得なければなりません。地方自治体等の発注する公共工事の競争入札に参加するためには入札に関する審査を受けます。

この参加資格の申し込みに際して、経営事項審査が必須となります。これは許可業者しか受けることができないのです。

・銀行評価

中小企業が経営を続けるにあたって、避けては通れないものがあります。それは銀行との付き合いです。

株主が大勢存在して市場からの直接金融が期待できる大企業とは違い、中小企業は多くの場合は少数の株主からの出資によることが多いです。平たく言えば、社長からの出資のみに頼っている会社も多くあると思います。

資本金が1億円を超えるような会社はなかなかありません。このような場合には、どうしても金融機関からの資金調達に頼らざるを得ないことがあります。

しかも、建設業という業種の特性上、多額の売掛金が発生します。しかも、完成・引き渡しを待って入金となることが多いので、資金負担も長期にわたります。毎日毎日売上現金がレジに入金される飲食業とは決定的に違うのが資金繰りです。

銀行や信用金庫へ融資の申し込みに行くと、まず初めに行うのが自社の業種の説明です。金融機関の審査においては、業種のはっきりしない会社は厳しい取り扱いをされます。

規模が小さいうちは、コンサルティング会社など法的な許可や届け出が必要のない業種の会社は本当に苦労します。銀行は融資した資金が、確実に借入目的に沿ったものに使用されるかを非常に重視します。この点、しっかりと建設業の許認可を取得していれば、銀行からの評価も上がることでしょう。

ポイント3 許可取得後の注意事項について理解する

許可を取得できた後、そのまま放置するようなことはいけません。許可取得の際の要件は、許可を受けている間に保持している要件でもあります。

したがって、取得当初に備えていた要件を欠くことのないようにしましょう。例えば、専任技術者として雇い入れた人が移動や退職によって営業所からいなくなってしまったような場合にはすぐに変わりの人を補充しなければなりません。

また、許可取得後の手続きも存在します。会社の名称や、住所、役員等の重要な事項が変更になった場合には各種変更届を提出する必要があります。この変更届には、提出期限が2週間のものや30日のものなどがあります。

たとえば、会社の本店の住所が変更になった場合においては、法務局への変更登記申請と合わせて手続きを行わなければなりません。なぜならば、法務局での登記申請が完了したのちの登記簿謄本が添付書類となっているからです。

住所変更の届け出の提出期限は変更後30日以内とされていますが登記の期間まで含めるとあまり時間がありませんので注意が必要です。また、毎年決算届を提出する必要もあります。

さらに、許可の有効期限が5年ですのでこのタイミングごとに更新の申請を行うことが必要です。この申請を忘れてしまうと、許可を失効してしまいます。このようにいったん許可を取った後も、継続して各種届け出や申請を行う必要が生じますので注意が必要です。

ポイント4 建設業許可を取得する際の期間がどのくらいかかるかを理解する

建設業許可が下りるまでには時間がかかります。1か月から3か月程度の期間を見ておけばよいでしょう。

たとえば東京都の場合、知事許可であれば標準処理期間が1カ月程度とされています。これは、窓口に不備のない資料一式が到達してから審査が完了するまでの期間を示しています。

行政の閑散期などごくまれに2週間程度で許可が下りる可能性がありますが、これらは不備のない資料一式の提出を前提としています。

実際には、まず担当者が窓口に赴き事前の相談を行います。この結果を受けて、会社に戻って書類一式を用意したのち再度相談に行きます。そこで、不備を指摘され修正し再度チェックを受け申請を行うという流れになります。この修正や追加の資料収集が長期にわたることもあります。

大臣許可の場合は、都から地方整備局へ移送される期間があるので標準処理期間は3か月程度とされています。したがって、知事許可の場合と比較してさらに時間がかかることになります。

この点、行政書士などの専門家に依頼をすれば必要な資料の収集を代行してくれたり、あらかじめ問題となりそうなところを相談してくれたりします。その結果、不慣れな担当者が自分で手続きを行うよりも格段に早く許可が出ると思います。

この点については、許可が必要なスケジュールや、コスト負担を考えて選択すればよいと思います。

ポイント5 建設業許可の取得に掛かる費用を理解する

建設業許可の取得にかかる行政費用は9万円です。ご自身で資料を収集して、必要書類を作成し申請を行えばこの金額で取得することができます。ただし、知事免許の新規の許可の金額になります。大臣免許であれば15万円の費用になります。

この手続きを行政書士等の専門家に依頼した場合には、別途手数料が発生します。手数料の相場は、10万円程度ですから合計でも20万円から15万円程度の費用で済みそうです。

このほかにも、添付書類の用意にお金がかかる場合があります。法務局で謄本を取得したり、区役所などで印鑑証明書などを取り寄せる必要があります。これらの費用は数百円で済むことがほとんどです。

ポイント6 知事許可と大臣許可の違いについて知る

建設業の許可には知事許可と大臣許可の2種類があります。これらは何を意味するのでしょうか。これは営業所を設置する場所と数によって決定します。

複数の都道府県をまたいで営業所を設置した場合に大臣免許となり、一つの都道府県内のみに営業所を設置した場合に知事免許となります。

したがって、営業所を2か所以上、なおかつ2つの都道府県に営業所を設置したときだけが大臣免許になります。営業所を何か所設置しても、それがすべて一つの都道府県内であれば知事免許になるということです。

では、知事免許の場合は他県において工事をすることができないのでしょうか。これについては問題ありません。工事を行う現場についてはまったく関係ありません。

東京都の知事免許を持つ会社が、神奈川県内の工事現場において工事を行うことは全く問題がないのです。あくまでも営業所の場所が重要なのです。

営業所とは工事を行う場所ではなく契約を締結する場所を指します。営業所には専任技術者の配置が求められています。工事に関する専門性を持ちつつ、請負契約の適正な締結を行うために配置されるものです。

また、工事計画の変更や、見積もりの修正や相談にも応じます。営業所において工事の契約を締結する際や、それを随時履行していく時に常勤として専任技術者がいなければ取引相手に不利益が生じてしまいます。

このように、営業所の存在は非常に重要な問題です。これによって免許の種類が変わるのです。あくまでも契約の締結を行えないだけであって、工事が行えないわけではないのでこの点にご注意ください。

なお、通常でも許可を要しない軽微な工事については、知事免許でも他県でまったく自由に契約締結を行うことができることとなります。

大臣許可が必要になるのか、それとも知事免許で事足りるかの判断については判断に迷うこともあるかもしれません。

請負契約を履行する工事現場と営業所との距離の問題もあるかもしれません。契約を締結する頻度や回数による場合もあります。一か所の営業所で事足りることも多くあります。心配になった場合には、行政書士等の専門家に相談してみるのもよいかも知れません。

ポイント7 「一般」と「特定」の違いについて知る

建設業の許可には、一般許可と特定許可の二種類があります。各工事の業種ごとに一般または特定の許可を取る必要があります。

一定金額以上の請負工事の受注に関しては許可が必要である旨は上記で説明しました。具体的には、500万円以上の専門工事または1500万円以上の建設工事一式と、150㎡以上の木造住宅です。

この区分を超えた工事については、許可を得なければ契約することができません。その許可は、「一般」と「特定」のどちらでも構いません。これらの工事を自分で施工する際には、金額の上限はなく「一般」の許可でも問題ないのです。

どんなに大きな金額の工事でも自分自身で施工する分には一般許可で構わないのです。では「一般」と「特定」の違いは何になるのでしょうか。

それは、元請けとなるかどうかです。下請けとして受注する限りは、一般で足ります。仮に、元請け業者から受注して、それを孫請け業者に発注するような場合においても、発注者から直接受注したわけではありませんので「元請け」には該当しません。

一定規模以上の工事について元請け業者として下請けに出す場合にのみ「特定」が必要となります。一定規模とは具体的に、専門工事の場合は4,000万円以上、建築工事一式の場合は6,000万円以上であることを言います。

これ以外の工事においては「一般」の許可で事足りてしまうのです。自分の会社が本当に「特定」の許可が必要かどうかは営業計画に従ってしっかりと吟味したほうがよさそうです。案外に特定の許可までは必要のない会社も多いのではないでしょうか。

一般と特定の許可の要件について、特定の方がより厳しいものになっています。財産的な要件も厳しいですし、専任技術者の要件も厳しくなっています。

元請け業者となり各下請けに発注する際には、万が一支払いが滞ったり会社が倒産してしまうようなことがあると、その影響は下請けにまで及び連鎖して悪影響を被ることになります。売掛金が貸し倒れて黒字倒産する例は数多くあります。

「特定」の制度は、このような下請けの保護を趣旨としています。また、受注金額が大きくなれば当然工事の技術的な難易度も高くなることは容易に理解できます。

技術的な問題で工事が途中で止まってしまったり、納期が大幅に遅れるなどした場合には上記と同様の問題が生じます。このようにならないためにも、技術的な要件を厳しいものにすることによって高い技術を持った適正な施工をもその趣旨としています。

ポイント8 許可業種について注意すること

許可を取得するにあたり、許可業種の問題があります。建設業においては29の業種が定められています。平成28年6月より業種が一つ追加になりました。

一時期に盛んであったインフラ投資の時代の工作物が一斉に老朽化して、その解体に関する工事の重要性が増加しました。これに対応するため、これまではとび・土木工事の許可で対応していた解体工事について、今後は独立した区分になります。

一方、各種専門工事に関する目的物のみを解体する場合は、その際にも専門性が必要とされることからそれぞれの専門工事で対応します。このような法令変更も踏まえながら、自分の会社で必要な業種を検討しなければなりません。

上記のような経緯がありますから、とび・土木工事の業種の取得を考えていた人は、注意が必要かも知れません。

各業種の内容は、建設省からの告示にて説明されています。建設業の許可取得を考えているならば、一度は目を通しておいた方が良い内容になります。各都道府県の担当者も建設省からのこの告示に則って業務を進めています
https://www.mlit.go.jp/common/000996224.pdf

また、各業種間の区分についても問題になります。ここでは問題になりやすい業種間の区分について説明します。業種の区分の考え方については、建設業許可事務ガイドラインにて例示されていますので、こちらも一度は目を通したい内容です。
http://www.kokenkyo.or.jp/pdf/20150202_3.pdf

29業種のうちもっとも考え方に迷うのは、一式工事に関する業種でしょう。29業種の分類をみていると、大工工事・左官工事・とび・土木・コンクリート工事・石工事・・・というように、各種専門工事が並びます。

これらの工事については、まさに工事内容に応じた専門的な業種になります。しかし、中には土木一式工事と建築一式工事という区分が見つかると思います。これらの工事には、各種専門工事も含まれるのではないかという感想もお持ちの方も多いと思います。

一式工事と言うからには、さまざまの種類の工事を総合して受注するイメージになると思います。しかし、これについては主に総合的な企画・調整を必要とするプロジェクトと考えると理解しやすいかもしれません。

なお、一定金額以上の専門工事については、発注者からついでに発注を受けるというようなことはできません。このような場合でも、追加的に発生した各種専門工事についてはその業種の許可が必要になります。

ポイント9 社会保険への加入は必須なのか

建設業の許可を取得・更新するにあたって、社会保険への加入が必須となったとの話を聞いたことがある人も多いと思います。実際にどうなっているのか気になっている人も多いのではないでしょうか。このあたりについてもしっかりと理解したいものです。

社会保険について、法定では法人であれば必ず加入しなければならないとされています。個人の場合は、従業員の人数や営む業種により必須とされる条件があります。

さらに、加入する従業員の条件に関しても正社員に比較して3/4以上の所定労働時間のあるものは全員とされています。社会保険については、労使折半の原則により給与支給額の12%程度の会社負担も発生します。

このような理由により、中小零細企業の間では加入を見送っている会社も相当数あるのが実情です。このような状況の是正のため、国交省は社会保険への加入の取り組みを進めています。

平成28年7月、国土交通省は建設業者の指針となる「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」が通知されました。この中で、「平成29年度以降においては、適切な保険への加入が確認できない作業員について、特段の理由がない限り現場入場を認めないとの取扱いとすべき」との明確な記載があります。

ガイドラインと同時に公表された「参考資料」によれば、特段の理由とは下記の3点とされています。

1. 当該作業員が現場入場時点で60歳以上であり、厚生年金保険に未加入の場合
2. 例えば伝統建築の修繕など、当該未加入の作業員が工事の施工に必要な特殊の技能を有しており、その入場を認めなければ工事の施工が困難となる場合
3. 当該作業員について社会保険への加入手続き中であるなど、今後確実に加入することが見込まれる場合

つまり、高齢の場合や手続き中である場合を除いて、基本的には必ず加入しなければならないということです。ただし、未加入者であってもその人にしかない技能があり、代替不可能な場合は除かれるということです。

今回の許可申請に関する書類一式の中には、社会保険に関するものもあります。今のところ、加入が絶対的な前提条件にはなっていないものの、未加入の場合は指導を受けることになります。

今後ますます加入必須の流れは強くなることが予測されます。確かに会社負担もあり加入については悩ましい問題です。

2. 建設業許可を取る為の6つの要件

許可の必要性を確認していざ申請を考えたときには、つぎの6つの要件に注意してください。これらの要件でつまづく会社が多くあります。逆にいえば、これらの重要な6つのポイントについて先に確認しておけば、許認可申請をスムーズに行うことができます。

要件1 適切な営業所の設置があること

許可を取得するにあたり、要件を備えた実質的な営業所を設けなければなりません。営業所とは、次の要件を備えていることが必要になります。

1. 外部からの来客があり、実際に請負契約の締結を行うなど、実態を有していること
2. 電話、机や台帳など必要な設備を有していること
3. 営業所としての独立したスペースがあること
4. 許可を受けるものが実際に賃貸契約をするなど、法的な使用権限を有していること
5. 看板等を掲げて外部から建設業の営業所とわかること
6. 管理責任者及び専任技術者を常勤として配置すること

これらを見てわかるとおり、一人社長が会社を興しとりあえず自宅を会社の本店として登記して設立した場合などは要件を満たすことができません。基本的には、建設業を営むために賃貸契約を締結し、営業のために確保した事務所であることが必要です。

一部住居を兼ねるような場合や、ほかの法人とスペースをシェアしているような場合には、仕切り等によって明確に区分されている必要があります。営業所として当然契約の締結等行うことになるわけですから、独立したスペースが確保されていることが必要になるのです。

許可の取得の際に実地調査が行われることもありますので、しっかりと要件を満たす営業所を設置しましょう。

要件2 経営業務管理責任者がいること

許可に関する要件のうち、人に関する要件については特に確認が必要です。経営業務管理責任者の要件を満たす人を常勤として営業所に配置しなければなりません。

この責任者とは、対外的に営業取引について責任を有する地位にあって建設業の経営業務を行った経験を持つ人を言います。つまり、建設業を行う会社で役員等であった経験が必要なのです。

また、その経験については常勤性の確認が行われます。社外取締役や非常勤取締役など片手間に建設業の経営に従事していたのみでは認められないのです。

これから独立・起業して建設業の会社を興そうという方については、このような経験を有する場合が多いですから、ご自身で管理責任者になるケースが多くあります。特殊な経験を持った人が必要なわけですから、このような人を雇用して管理責任者とするような場合には、人材の募集に苦労するかも知れません。

要件3 専任技術者がいること

専任技術者になれる人を確保することも非常に難しい問題になります。専任技術者は、技術者としての専門性を有しながら営業所に常駐します。そして、請負契約締結について技術的なサポートを行います。

このため、資格や実務経験でその専門性を担保する必要があります。これは29種の事業ごとに必要な要件が異なります。一定の学科を修めるとともに、3年から5年の実務経験も必要とされます。

しかも、2種類以上の業種の専任技術者を兼ねるような場合には、一業種について10年の実務経験が必要になります。したがって、2種類の業種の専任技術者を兼ねる場合には20年以上の実務経験を求められることになります。

このように、要件を満たすには目的の業種に関する長期の実務経験を有することが必要になりますので、要件を満たす人を配置することは簡単なことではありません。

なお、実務経験に代えて資格要件で専任技術者となることもできます。しっかりと確認をして目的の業種に応じた要件に合致する人を確保しましょう。

要件4 一定程度の財産があること

許可の要件に財産的基礎というものがあります。一件当たりの契約金額が比較的多額なものを扱う業種ですので、一定程度の財産的基礎の確認を行います。この確認により、工事の発注者や下請けの受注業者は安心して取引を行うことができるのです。

「一般」の場合は次のいずれかの要件を満たさなければなりません。「いずれか」で足りますので、次の特定の場合よりは幾分容易な要件かも知れません。

1. 自己資本が500万円以上

自己資本とは、拠出した資本金にこれまでの利益の合計額を足した金額です。必ずしも、登記簿謄本に登記された資本金の額をあらわすわけではありません。したがって、数期間安定して利益を出しているような場合は、容易に達成できると思います。

2. 500万円以上の資金調達能力

設立後間もない会社や、このところ業績の不振に陥っている会社はこの基準によりクリアするのが良いかも知れません。

500万円以上の資金調達能力は、500万円以上の残高証明を提示することにより証明します。上記の自己資本に比べると格段にやさしい要件になります。それでも小さな会社の場合は、現金500万円ともなると難しいように思えるかも知れませんが、このお金は代表者から借りて作ったお金でも良いのです。

また、売掛金の入金日などの資金繰りの一番良い日の残高証明でも良いのです。このように、とにかく500万円のお金をかき集めることができるかというのが資金調達能力の有無に関する判断になります。

一方、「特定」の場合は次のすべての要件を満たさなければなりません。金額的にも大きいものですし、すべて満たす必要がありますから非常に厳しいものになります。それだけに、要件をみたす場合は対外的信用も高くなりそうです。

1. 欠損比率が20%以下

簡単にいうと、これまでに積み重ねた損失が資本金の2割を超えていないかということです。例えば、資本金が2,000万円の場合、累積の損失が400万円未満であれば要件を満たすことになります。ただし、④の要件も同時に満たす必要がありますから、実際には過去の損失が積み重なっていると要件を満たすことは難しそうです。

2. 流動比率が75%以上

流動比率は流動資産÷流動負債の計算式で求めることができます。この比率が75%以上であることを求めています。流動負債とは短期借入金や買掛金などの短期に返済・支払が必要な負債になります。

これに対して流動資産とは、現金預金や売掛金などお金そのものや短期的にお金に変わるものを言います。つまり、近いうちに返済や支払が予定されているものについて、当座のお金や近いうちに入金見込みのあるものでおおむね(75%以上)賄うことができているかという要件になります。

この割合が低い場合は、返済や支払が先行した場合に黒字倒産を起こす可能性が高まります。「特定」の制度の趣旨は下請けの保護にありますから、強固な財務基盤を求めているのです。

3. 資本金が2,000万円以上

資本金の額は2,000万円以上を求められます。銀行借入等の他人資本と異なり返済不要な元手になりますから、この金額が大きい方ほど財務基盤が強固なことは今更説明するまでもありません。

とはいえ、中小企業において2,000万円を拠出するのは容易なことではありません。多くの中小企業の場合、さまざまな理由で実務上社長からの借入金が計上されているものです。この点、社長からの借入金等を資本金に振り返る手法(DES)も検討してみてもよいかも知れません。

4. 純資産が4,000万円以上

純資産の部は、剰余金への振替など特別な場合を除けば資本金と繰越利益で構成されます。この合計額が4,000万円であることを求めています。つまり、当初より4,000万円以上の大きな資本を有するか、もしくは会社設立後順調に利益を積み重ねて当初の資本金と合わせて4,000万円を達成するかのどちらかになります。

中小企業を取り巻く厳しい環境の中、順調に純資産を増やしていけたということは、倒産しにくい会社であることは言うまでもありません。

要件5 欠格要件に該当しないこと

これまで「許可が下りる要件」について説明してきました。これとは逆に、該当すると「許可が下りない要件」も存在します。この要件については主に次の二つの類型に分類されます。

まずは、建設業法に基づき営業停止や許可の取り消し処分を受けてから一定期間経過していない場合等の営業活動に関する要件です。このほかには、禁錮刑以上の刑に処せられた人や、建設業法その他の法令により罰金刑以上の刑に処せられた人、または成年被後見人である人など、人に関する要件です。

前者については、基本的にすでに建設業の許可を営んでいる場合が対象になります。したがって、新規取得の際には考慮する必要はありません。

一方、後者の要件は注意する必要があります。役員等について該当する人がいると許可を得ることができないのです。数年前に事故を起こして刑事罰を受けた場合など、本人も忘れているようなこともあるでしょう。

このような場合においても、申請の過程できちんと精査されあとから事実が判明した場合には許可を得ることができないのです。

いかがでしたか。本稿では、許可を得るにあたって9つのポイントと、特に重要な6つの要件について解説してきました。

これから許可の取得を考えている担当者にとっては、まず確認すべき事項になります。本稿を利用して許可取得についての全体的なイメージをつかんでください。建設業の許可取得については、計画的な用意が非常に重要です。


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