建設業も働き方改革!2019年注目の建設業法等改正案による「建設業の許可基準」について詳しく解説

世の中では、働き改革の重要性について叫ばれていますが、それは建設業界においても例外ではありません。

少し前に、「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律」が成立しました。

このことにより、建設業の許可基準に対してどのような影響を与えるのでしょうか?

建設業法等改正案の概要について

そもそもどうして建設業法等法案が成立することになったのでしょうか?その背景と法案の概要について迫ります。

成立の背景について

本改正案が成立した背景には以下のような問題があったと考えられます。

  1. 建設業界では、長時間労働が当たり前となり、働き方改革をすぐにでも実施しなければいけなかったこと
  2. 業界全体として高齢画が進んでおり、若い人材の適切な雇用の確保対策が必要であったこと
  3. 建設業者総数が減少傾向にあるところ、建設業者の将来性を維持するため

改正案の概要とは?

本改正案の概要は以下の通りです。

  1. 建設業界全体に対して働き方改革を適正に実施する
    建設業許可基準を見直し、社会保険加入を義務化とする点など。
  2. 建設業界の生産性を改善する
    監理技術者の補佐として新たに役職をつけ、制度の柔軟化を図る点など。
  3. 建設業界を安定的で持続可能なものとする
    これからも業界が発展するべく人材の流入を促進する点など。

経営業務管理責任者の改正情報について

ここでは、建設業の許可を受けるうえで問題となる経営業務管理責任者について解説をさせていただきます。

条文で改正の内容を確認してみましょう

今回の改正により、条文の文言がどのように変更されたのかについて条文を確認してみましょう。

旧建設業法:

第7条 (略)

法人である場合においてはその役員(略)のうち常勤である者の一人が、個人である場合においてはその者又はその支配人のち一人が次のいずれかに該当する者であること。

イ 許可を受けようとする建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者

ロ 国土交通大臣がイに掲げる者と同等以上の能力を有するものと認定した者

第5条 (略)

第7条第1号イ又はロに該当する者(略)及びその営業所ごとに置かれる同条第2号イ、ロまたはハに該当する者の氏名

新建設業法:

第7条 (略)

建設業に係る経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして国土交通省令で定める基準に適合する者であること。

第5条(略)

その営業所ごとに置かれる第7条第2号イ、ロ又はハに該当する者の氏名

上記は、建設業法という法律の条文の文言ですので、少し意味が分かりづらかったかもしれません。

かみ砕いて申し上げますと、これまで経営業務管理責任者というポジションを立てなければ建設業許可を受けることができませんでしたが、その要件が廃止され、今後は建設業許可のための人的要件が緩和されるということになります。

その他の主要な改正条項について

上記「経営業務管理責任者」以外での本改正案の主要改正条項について以下の通りご紹介していきます。

工期の適正化について

建設業の業務において、発注者は請負者に対して非常に強い権限を持っていることから、工期を短くするように要望があると原則としてその通りに従わなければいけないことになっていました。

本改正案の内容として、あまりにも短い工事を設定することは禁止するよう定められました。

建設業許可の基準の変更

建設業者が建設業の許可を受けたとしてもその効果は永遠に続くわけではありません。

一定期間に達すると更新をしなければいけないのですが、この更新のタイミングできちんと社会保険に加入をしていないと、更新が認められないことになりました。

また、新規で許可を受ける事業者も同様です。

人材活用の柔軟性について

これまで建設業許可を受ける人的要件として、監理技術者のポジションを不要にして、ほかの現場との兼任をすることができるように緩和されました。

また、主任技術者を不要とする新たな制度を設けることによって、人材を効率的かつ柔軟に利用することができるように変わっていくことになりました。

事業承継に対する取り組み

昨今業界で問題となっている事業承継問題があります。

事業のノウハウを絶やすことなく、比較的容易な方法にて事業承継を行うことができるように事前認可制度を導入し、建設業界からの人材の流出を防いでいます。

まとめ

建設業界においては特に、働き方改革の必要性に駆られています。

今回ご紹介した変更事項はこれまでの状態を大きく変える流れであり、企業体制としても対応を迫られることになるでしょう。

将来建設業の事業が安定して持続可能な形で発展していけるよう今後も諸制度の展開に期待したいものです。

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